食物は素材を生で食べるか、又乾燥して食べる以外には、何らかの熱を加え、調理して食べる。食物に火を通して食べる唯一の生き物は人間であった。ではなぜ火を通して食べるのか・・その理由はなzせなのか!

1.生よりも火を通したほうが美味しくなる

2.柔かくなり食べやすく吸収も良い

3.付着した菌の虫を死滅させる

4.食物の酵素の働きを止める

これが食物関係の書物に書いてある火を通す大きな理由である。常軌つの目的や理由ばかりでなく、もっと多くの熱の働きや作用があると考える。目的や作用を分解して考え、その本質的な事を改めて考えて見れば、熱の働きや作用は予想外に多く、ある特徴を出すために行った熱加工が、結果として素材の別な特徴を殺す反作用が生じている。熱加工は素材を構成する組織や成分、性質に対して複雑的な作用を行う。例えば焼く事は、香ばしさを出すために行うが、火を通る迄に結果として脂肪分は溶け、ドリップとして滴下し身は固くなる。揮発する脂質は最初に酸化しあくに結合する。別な面から見れば強制酸化を行っている様にも見える。美味しさを邪魔するあくの結合を少なく、酸化褐変を少なくする焼き方はどんな方法が良いのか、何気なく行う焼物もこうした視点から考察すると疑問な点が多くある。加熱目的に対して、理想的に作用を達成するにはどんな熱を、どんな方法で与える事が、素材を活かし美味しさを作る事になるのか、それぞれの働きや熱作用の温度を考えてみる必要がある。